2026年2月13日金曜日

自己責任論はなぜ人を壊すのか ― 構造を個人に押し込む心理メカニズム




■ 構成

  1. 今日扱う“現象”

  2. 状態の定義

  3. よくある誤解 → 破壊

  4. 構造図解(3ステップ)

  5. 具体例(公正世界仮説)

  6. 再抽象(主体性はどう壊れるか)

  7. 関連リンク

  8. 用語辞典

  9. note導線

  10. 文字起こし(折りたたみ)


1. 今日扱う“現象”

今回は
「構造の問題まで自分の責任だと思い込み、内側から主体性が崩れていく状態」
を扱います。


2. 状態の定義

・努力しても報われない状況で起きる
・構造要因を見ずに“まず自分が悪い”と考える
・繰り返すうちに判断する気力が消える

壊れるのは能力ではない。
判断の土台である。


3. よくある誤解 → 破壊

誤解:
自己責任は人を強くする考え方だ。

構造:
自己責任が機能するのは、
「個人で変えられる範囲」に限る。

構造要因まで個人に押し込むと、
それは強化ではなく圧縮になる。


4. 構造図解(3ステップ)

失敗・停滞

「自分の努力不足」と解釈

学習性無力感(何をしても無駄感)

ここで主体性は奪われるのではない。
内側から崩れる。


5. 具体例:公正世界仮説

人は
「世界は努力に報いるはずだ」と信じたい。

これを心理学では
公正世界仮説という。

もし報われなかった場合、
「世界が不公正」と認めるより
「自分が悪い」と思うほうが安心できる。

この安心は短期的には楽。
しかし長期では思考停止を生む。


6. 再抽象 ― 主体性はどう壊れるか

前回扱ったのは
外側から削られる主体性。

今回は
内側から崩れる主体性。

外部構造 × 内部自己責任化
この二重圧縮が起きると、

・挑戦が減る
・報告が減る
・意見が減る

そして最終的に
判断は外部に委ねられる。


7. 関連リンク

なし

8. 用語辞典

自己責任論
結果を個人の努力や選択に帰属させる考え方。

公正世界仮説
世界は基本的に公正だと信じたい心理傾向。

学習性無力感
何度も報われない経験をすると、行動をやめる状態。

主体性
自分で判断しているという感覚。


9. note導線

このテーマの裏側では、
「なぜ人は構造より自己を責めるのか」を研究中。

続きは研究室で。




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